C1介護の基礎知識

59. デイサービスと在宅酸素療法の両立|慢性閉塞性肺疾患(COPD)の方の事例

結論から言うと、在宅酸素療法(HOT)を行っているCOPDの方でも、デイサービスの利用は十分に可能です。ただし「どこでも大丈夫」ではなく、酸素吸入への対応経験・スタッフの医療的知識・施設の受け入れ体制が揃っているかどうかで、安心度は大きく変わります。そのうえで、退院後の在宅復帰をスムーズにするためには、住まいの環境整備とデイサービスの利用開始を、できる限り同時並行で進めることが大切です。今回は加須市内での実際の事例を通じて、その流れを具体的にお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. COPD・在宅酸素療法中の方がデイサービスを利用する際のポイント
  2. 退院から2〜4週間という短期間での介護リフォーム・デイ利用開始の進め方
  3. 介護保険住宅改修費20万円枠の活用方法と申請の流れ
  4. 介護×建設をワンストップで担う事業者ならではのスピード対応の実例

こんな方におすすめ

  • ✅ 親がCOPDで在宅酸素療法を始めたが、デイサービスに通えるか心配な方
  • ✅ 退院日まで時間がなく、自宅の手すり設置や段差解消を急いでいる方
  • ✅ 介護保険の住宅改修費20万円枠の使い方が分からない方
  • ✅ 仕事をしながら遠距離で親の退院準備を進めなければならない方
  • ✅ デイサービスと住宅改修を別々に探す手間を省きたいご家族の方
59. デイサービスと在宅酸素療法の両立|慢性閉塞性肺疾患(COPD)の方の事例 | 株式会社ホープシード

「酸素をつけたままデイに行けるの?」――あるご家族からの一本の電話

今年の夏前のことでした。加須市内にお住まいの80代男性・Aさんのご家族から、リハスタジオ花咲に問い合わせの電話が入りました。

Aさんは長年COPDを患い、数か月前から在宅酸素療法(HOT)を開始。その後、自宅で転倒して大腿骨を骨折し、入院されていました。主治医から「そろそろ退院の準備を」と言われたのが、退院予定日のおよそ3週間前のことです。

ご家族が最も心配されていたのは、「酸素の機械を使いながら、デイサービスに通えるのか」という点でした。加えて、「自宅の廊下や浴室の段差が危なくて、このままでは帰れない」「手すりを付けたいが、業者を探す時間も余裕もない」という、複数の問題が同時に積み重なっていました。

お電話口でのご家族の声は、率直に言えば「詰まっている」状態でした。ケアマネジャーさんとの連絡、改修業者の選定、酸素業者との調整、退院日の調整——それぞれの窓口がバラバラで、何から動けばいいか分からなくなっていたのです。

COPD・在宅酸素療法の方がデイサービスを利用するときの3つのポイント

まず押さえておきたい基本をお伝えします。COPDの方がデイサービスを利用するうえで、特に確認すべきことは以下の3点です。

ポイント STEP 1

酸素濃縮器・携帯用酸素ボンベへの対応経験があるか

デイサービスに通う際、携帯用酸素ボンベを持参することになります。施設側が酸素機器の取り扱いに慣れていること、スタッフが酸素流量の変更が必要な場面を把握していることが前提です。初回見学の際に「酸素吸入中の方の受け入れ実績はありますか?」と率直に聞いてみることをおすすめします。

⚠️ 「受け入れ可能」という答えだけでなく、「どんな配慮をしているか」まで確認することが重要です。経験のない施設では、呼吸苦が出たときの初動対応が遅れるリスクがあります。

ポイント STEP 2

過度な運動負荷をかけない機能訓練メニューがあるか

COPDの方は、過剰な運動で呼吸が乱れやすく、酸素飽和度(SpO₂)が下がることがあります。個別に負荷を調整できるマシン訓練や、ゆったりとしたストレッチ・体操が中心のプログラムを選ぶことが安心につながります。

⚠️ 「全員同じメニュー」で進める施設では、COPDの方の体調変化に対応しにくい場合があります。個別プランが組めるかどうかを確認してください。

ポイント STEP 3

送迎時の対応が整っているか

加須市は車社会で、自家用車での通院が難しい方も多くいらっしゃいます。デイサービスの送迎車内での酸素管理、乗降の際のサポート体制も大切な確認事項です。デイサービス送迎車内での安全配慮については、別の記事でも詳しく解説しています。

⚠️ 送迎スタッフが医療的ケアへの知識を持っているかどうか、乗降介助がしっかりできるかを事前に確認しておくと安心です。

✓ ここまでのポイント

  • COPD・在宅酸素療法中でもデイサービス利用は可能。ただし施設の受け入れ経験と個別対応力が重要
  • 運動負荷の調整ができる施設・送迎時の安全配慮が整っている施設を選ぶことが安心の条件
  • 「受け入れ可能か」だけでなく「どう対応するか」まで確認することが大切

退院日まで3週間を切っているのに、ケアマネへの連絡・改修業者の手配・申請書類の準備が同時に動いていて、どこから手をつければいいか分からなくなっていませんか。お問合せフォームでは、住宅改修とデイサービスどちらのご相談も受け付けており、窓口を一本化することができます。

退院前の住宅改修・デイ利用についてまとめて相談する

退院まで3週間――Aさん宅で動いた「同時並行の段取り」

話をAさんのケースに戻します。私たちが動いたのは、大きく分けて2つの流れです。

① 住宅改修の段取り(建設チームが担当)

ご家族から許可をいただいた翌日、担当者がAさんのご自宅を訪問しました。確認した主な箇所は、玄関の上がり框(かまち)の段差、廊下と寝室の動線、トイレの出入り口幅と手すりの有無、浴室の床の状態です。

Aさんのお宅では、玄関に30cmほどの段差、廊下とトイレの間に敷居の段差、浴室の出入り口にも2段の段差がありました。骨折後の退院直後は特にこれらが転倒リスクになります。

介護保険の住宅改修費(1人20万円枠、自己負担1〜3割)を活用するには、ケアマネジャーさんの意見書が必要です。私たちはすでに顔なじみのケアマネさんと連絡を取り合い、意見書の手配・市への事前申請を並行して進めました。

施工内容は、玄関スロープ設置、廊下・トイレ・浴室への手すり取り付け、敷居の段差解消の計4か所。退院予定日の4日前に施工を完了し、ご家族にも現場で確認いただきました。

② デイサービスの受け入れ準備(花咲チームが担当)

リハスタジオ花咲では、Aさんの主治医・ケアマネさんと情報共有のうえで、受け入れ前の個別アセスメントを行いました。携帯用酸素ボンベの流量設定の確認、SpO₂モニタリングの実施タイミング、呼吸苦が出たときの対応手順をスタッフ間で共有しています。

プログラムは、最初の1か月は負荷の低いマシン訓練・ストレッチを中心に。体操・クロスワードなど頭と体を使うプログラムをゆっくり取り入れていく計画にしました。

「クロスワードから体操・マシン運動など短い時間ですが、大満足。足湯のほっこりした時間が嬉しい」

リハスタジオ花咲 ご利用者様

この声が象徴しているように、花咲のプログラムは「短い時間でも充実している」と感じていただける構成になっています。COPDで体力に不安がある方こそ、長時間の負荷より「ちょうど良い刺激と、ほっとできる時間の組み合わせ」が合っていると私たちは感じています。足浴(足湯)は血行を促しながら心身をほぐす時間として、特にご好評いただいています。

「介護の現場を自分たちで持っているから分かることがあります。手すりの位置一つとっても、利用者さんの実際の動きを知っているかどうかで提案の質が全然違う。退院日に間に合わせることは当然として、帰ってきた後の生活の質まで考えて工事したい。」

伊澤 幸子(株式会社ホープシード 代表取締役)

介護保険住宅改修費20万円枠の使い方――手順を整理しておきます

「20万円枠があるとは聞いていたけど、何をすればいいか分からない」というご相談は、本当によくいただきます。流れを簡単にまとめます。

申請の流れ STEP 1

担当ケアマネジャーに相談・理由書の作成依頼

住宅改修が必要な理由を記した「理由書」を、ケアマネジャーが作成します。これがないと申請が進みません。退院が決まった段階で、速やかにケアマネさんへ連絡することが最優先です。

⚠️ ケアマネさんが決まっていない場合(退院直後など)は、病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)に相談すると、ケアマネ探しも含めてつないでもらえることがあります。

申請の流れ STEP 2

施工業者が工事内容・費用の見積もりを提出

ケアマネさんの理由書とあわせて、施工業者の工事内容・費用の見積書・工事前の写真が必要です。市区町村への「事前申請」が原則のため、工事前の段階でこれらを揃える必要があります。

⚠️ 「先に工事してから申請」では保険が使えないケースがあります。必ず事前申請を済ませてから着工してください。

申請の流れ STEP 3

市への事前申請→承認後に施工→完了報告で支給

加須市に事前申請し、承認が下りたら施工。完了後に工事後写真・領収書等を提出することで、支給(1〜3割を除いた金額)が行われます。

⚠️ 退院日が迫っている場合、この流れを業者主導でテキパキと進められるかどうかが勝負になります。申請の代行経験がない業者に任せると、日程が遅れるリスクがあります。

私たちは介護保険住宅改修費の申請手続きをケアマネさんと連携しながら一貫して進められる体制を整えています。「業者・ケアマネ・市役所の三者間で書類が行き来してどこかで止まる」という状況を防ぐために、私たちが連絡の中心に入ることができます。

訪問看護とデイサービスを組み合わせる加須市での事例も参考になります。退院後の在宅生活では、デイサービス単独ではなく複数のサービスを組み合わせることも選択肢の一つです。

「介護×建設のワンストップ」が、退院後の在宅復帰を変える理由

今回のAさんのケースで改めて感じたのは、「窓口が分散していることが、ご家族の一番の負担になっている」という事実です。

🏠 一般的な対応(業者が別々の場合)

  • 介護リフォームの業者を自分で探して、複数社に見積もりを依頼
  • ケアマネさんとの調整は自分で行い、業者への情報共有も別途
  • デイサービスの見学・契約手続きは、改修工事とは全く別のスケジュールで進める
  • 退院日が決まってから動き始めると、どこかの手続きが間に合わなくなる

⭐ ホープシードの場合

  • 初回の電話一本で、住宅改修とデイサービス利用開始の両方の段取りを同時にスタート
  • ケアマネさん・MSWとの連絡は私たちが入り、ご家族の連絡負担を最小化
  • 介護保険住宅改修費の事前申請書類の作成サポートも一貫対応
  • 退院後は花咲またはプラスへそのままつなぐ流れが確立されており、空白期間が生まれにくい

介護事業(デイサービス)と建設業を自社で両立しているからこそ、どちらの担当者も「もう片方の現実」を理解した上で動けます。これは大手ハウスメーカーや一般的なリフォーム業者にはできないことです。

また、老老介護の方のレスパイトとしてのデイサービス活用という観点からも、Aさんのご家族のように在宅介護の体制を整えたいご家庭には、デイサービスの並行利用が大きな助けになります。

まとめ――「退院まで時間がない」と感じたら、早めのご連絡を

COPD・在宅酸素療法中の方がデイサービスを利用することは、適切な施設と体制があれば十分に実現できます。大切なのは、退院日が決まった段階でできるだけ早く動き出すこと、そして住宅改修とデイサービス利用を同時並行で進められる相手に相談することです。

介護保険の住宅改修費20万円枠も、使い方と手続きのタイミングさえ押さえれば、退院日に間に合う形で活用できます。ご家族だけで全部の窓口を抱え込もうとせず、私たちのような「介護と建設の両方を知っている事業者」にまず話してみてください。

加須市を中心に、さいたま市・久喜市・行田市・羽生市など近隣エリアのご家族からもご相談をいただいています。退院の準備が具体的になってきた段階で、どうぞお気軽に電話でお話しください。

📞 0480-53-7288(受付:平日・土曜 8:30〜18:00 / 祝日 9:00〜18:00)

記事を読んで「うちの親の状況に近い」と感じたなら、動き出すのは早いほど選択肢が増えます。介護保険住宅改修費の申請サポートからデイサービスの受け入れまで、まとめてお伝えできる内容をお問合せフォームでご確認ください。

介護リフォーム・デイサービス受け入れについてお問合せ

-C1介護の基礎知識