「介護保険を使っているのに、毎月の支払いがこんなに多いの?」――実は、介護保険の自己負担が一定額を超えると、超えた分が後から返ってくる制度があります。その名が「高額介護サービス費」です。厚生労働省の調査によると、この制度の存在を知らずに申請していない方が対象者の4割以上に上るともいわれています。知っているかどうかだけで、年間数万円単位の差になることも珍しくありません。
この記事では、制度の仕組みをやさしく解説しながら、老老介護で「夫を自宅で最後まで看取りたい」と願う奥様が、少しでも楽に、長く在宅介護を続けるための一助になれるよう書きました。加須市でデイサービスと住宅改修の両方を手がける株式会社ホープシードの視点から、現場で見てきたリアルもお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 高額介護サービス費の仕組みと自己負担上限額
- 申請の手順と申請し忘れを防ぐポイント
- 在宅看取りを長く続けるためのレスパイト活用法
- 住宅改修との組み合わせで「自宅での暮らし」を守る方法
こんな方におすすめ
- ✅ 毎月の介護サービス費の支払いが家計に重くのしかかっている方
- ✅ 高額介護サービス費の申請方法を知りたい方
- ✅ 老老介護で限界を感じながらも、夫(妻)を自宅で最後まで看取りたいと思っている方
- ✅ デイサービスと住宅改修をうまく組み合わせて在宅生活を続けたい方
- ✅ 加須市で使える介護保険サービスの費用負担を軽くしたい方

高額介護サービス費とは何ですか?
高額介護サービス費とは、1か月に支払った介護保険サービスの自己負担額が、所得に応じた「上限額」を超えた場合に、超過分が払い戻される制度のことです。医療保険の「高額療養費制度」と同じ考え方です。
介護保険サービスの自己負担割合は原則1割(所得によって2割・3割)ですが、複数のサービスを組み合わせると月の負担額は積み上がります。「訪問介護+デイサービス+福祉用具レンタル」を週複数回使えば、1割負担でも月に2〜4万円になるケースは珍しくありません。そこで「一定額を超えたら返します」という安全弁として設けられているのが、この制度です。
2025年8月時点の上限額の目安は以下のとおりです(利用者本人と世帯の所得により区分が変わります)。
- 現役並み所得者(年収約770万円〜):月44,400円
- 一般(市民税課税世帯):月44,400円
- 市民税非課税世帯(年金収入等で生活する高齢世帯の多くが該当):月24,600円
- 低所得者(老齢福祉年金受給者等):月15,000円
加須市内で老老介護をしているご家庭では、世帯全体が市民税非課税のケースも多く、上限額は24,600円が適用される場合がほとんどです。たとえば自己負担が月35,000円になった場合、差額の10,400円が後から振り込まれます。
どうやって申請すればよいですか?
申請先は、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口です。加須市の場合は加須市役所の介護保険課が窓口になります。申請に必要なものは基本的に「介護保険被保険者証」「振込先口座のわかるもの」「印鑑」程度で、書類の準備が難しいほど複雑ではありません。
一点、大切なことをお伝えします。高額介護サービス費は「自動的に振り込まれる」わけではありません。初回は自分で申請する必要があります。ただし、一度申請すると翌月以降は自動的に計算・支給されるようになりますので、まず一回申請することが最大のハードルです。
申請の流れ STEP 1
月の自己負担額を確認する
サービス提供事業者から届く「利用料請求書」を確認し、1か月の合計自己負担額を把握します。複数のサービスを使っている場合は、すべてを合算してください。
⚠️ 施設サービス(特養・老健等)の「食費・居住費」は対象外です。在宅サービスとの混同に注意してください。
申請の流れ STEP 2
加須市介護保険課に申請書を提出する
窓口に行くほか、郵送でも受け付けています。担当のケアマネジャーに相談すれば、申請書の記入を手伝ってもらえる場合もあります。迷ったらまずケアマネジャーへ一言相談してみてください。
⚠️ 申請できるのはサービスを利用した月から2年以内です。過去にさかのぼって申請できますが、時効があるため早めに動くことが重要です。
申請の流れ STEP 3
上限額を超えた分が指定口座に振り込まれる
審査後、おおむね2〜3か月後に払い戻しの通知が届き、指定口座に入金されます。以降は自動継続です。
⚠️ 世帯の状況(転居・世帯分離・所得変更など)があった場合は再申請が必要なケースがあります。年に一度は内容を確認しましょう。
✓ ここまでのポイント
- 高額介護サービス費は、月の自己負担が上限額(非課税世帯なら24,600円)を超えた分が返ってくる制度。
- 自動的には支給されないため、初回は必ず申請が必要。申請後は自動化される。
- 申請は加須市介護保険課またはケアマネジャーへの相談から始めると動きやすい。
「申請してみたいけれど、今の自分の世帯が何の区分に当たるのか、どこに何を持っていけばいいのかが分からない」――そのまま止まってしまうと、払い戻しを受けられるはずの月が積み上がっていきます。デイサービスの利用状況と住宅改修費の申請状況を一度まとめて確認したい方は、ホープシードへ直接ご相談いただくことで、両方を同時に整理できます。
在宅看取りを続けるために、この制度をどう活かせばよいですか?
「夫をどうしても自宅で看取りたい。でも、私自身がもう限界に近い」――加須市内でも、そうおっしゃる奥様に出会うことがあります。老老介護の現場では、介護する側の体力と気力が先に尽きてしまうことが、在宅継続を諦める最大の理由になります。
高額介護サービス費を申請して自己負担を抑えられれば、浮いた費用でデイサービスの回数を増やすことができます。週2回だったデイサービスを週3回に増やすことは、奥様にとって「呼吸できる時間」を確保する、非常に現実的な一歩です。
ホープシードが運営する「リハスタジオプラス」は、要介護5まで対応した1日型デイサービスです。入浴介助・手作り昼食・個別のリハビリ機器訓練を一日かけてゆっくり提供しています。ご利用者様からはこんな声もいただいています。
「クロスワードや麻雀など頭を使ったゲームが盛り沢山。一人暮らしの私にとっては憩いの場」
リハスタジオプラス ご利用者様
デイサービスがただの「預け場所」ではなく、ご本人が楽しみにして通える場所であることが、在宅生活を長く続けるうえで欠かせない条件だと私たちは考えています。夫が「また行きたい」と思える場所であること――それが奥様の休息を成立させる土台です。
老老介護で妻が「呼吸できる時間」を作るための具体的な仕組みについては、別記事でも詳しく取り上げています。あわせてご参照ください。
住宅改修との組み合わせで、在宅生活をどう守れますか?
高額介護サービス費による費用軽減と並んで、在宅看取りを現実的にするもう一つの柱が住宅のバリアフリー改修です。介護保険には、住宅改修費として1人あたり上限20万円(自己負担1〜3割)の給付制度も別途あります。
具体的には、浴室の手すり取り付け・トイレの段差解消・玄関スロープの設置などが対象です。「夫が自力でトイレまで移動できる」「妻が一人で入浴介助しなくても済む浴室環境にする」――こうした改修ひとつひとつが、在宅での時間を確実に延ばします。
「介護の現場を知らずに手すりを付けると、付ける場所を間違えることがある。私たちはデイサービスも運営しているので、ご利用者様が実際にどう体を動かすかを見た上でリフォームの提案ができます。それがいちばんの強みだと思っています。」
伊澤 幸子(株式会社ホープシード 代表取締役)
ホープシードは、業界経験21年・介護事業と建設事業を一体で運営してきた工務店です。「介護リフォームを頼んだら、大工さんがデイサービスの使い勝手を全然知らなかった」というすれ違いが起きません。ケアマネジャーと施工担当者が同じ会社にいるため、退院直後の急ぎの改修にも対応しやすい体制を整えています。
介護保険の住宅改修費の申請方法や使い方が分からないという方は、加須市の介護保険サービス利用限度額と住宅改修費の仕組みもご参考にしてください。
また、在宅介護で「デイサービスだけでは足りない」と感じ始めたタイミングで何を追加すべきか迷っている方には、ヘルパーだけで在宅介護を乗り越えられるか・限界ラインと追加すべきサービスの記事も参考になるはずです。
制度を使いこなすために、まず何から動けばよいですか?
「制度が複雑で、どこに何を聞けばいいか分からない」――これが、申請を先延ばしにしてしまう一番の理由です。整理すると、動き出すべき順番はシンプルです。
🏠 よくある状況(制度を知らないまま介護を続けている)
- 毎月3〜4万円の自己負担を「しょうがない」と払い続けている
- 高額介護サービス費の申請をしておらず、過去2年分が未回収になっている
- 費用負担が重くてサービス回数を減らし、介護する側が疲弊している
⭐ ホープシードに相談した場合
- デイサービスの担当者が介護保険の仕組みを一緒に確認し、申請漏れを防ぐサポートができます
- 住宅改修費(20万円枠)と高額介護サービス費の両方を組み合わせ、自己負担を最小化したプランを一緒に考えます
- 介護×建設のワンストップ体制で、ケアマネジャーとの連携もスムーズです
まとめ:制度を味方につけて、「家で一緒にいる時間」を守る
高額介護サービス費は、申請するだけで毎月の負担が軽くなる可能性のある制度です。「知らなかった」だけで損をするには、あまりにももったいない。ぜひ一度、今月の利用明細を手元に出して、上限額と比べてみてください。
そして、浮いた費用でデイサービスの回数をもう一日増やせたなら――奥様には少しだけ「自分のための時間」が生まれます。夫はお気に入りの場所でクロスワードを解きながら一日を過ごし、帰宅後に「今日はこんなことがあった」と話してくれる。そんな小さな日常が、在宅看取りという大きな願いを下から支えていきます。
株式会社ホープシードは、加須市で介護とリフォームの両面から「いつまでもご自宅で暮らし続けるため」のサポートをしています。制度のことで分からないことがあれば、どうぞお電話ください。
📞 0480-53-7288(受付:月〜土 8:30〜18:00)
「夫を家で看取りたい」という願いと「自分がもう限界」という現実の間で、毎日踏ん張っている奥様がいます。デイサービスの回数を増やすための費用の組み立て方、バリアフリー改修の優先順位、介護保険の申請漏れ――これらをまとめて相談できる窓口がホープシードにあります。まずお電話か問い合わせフォームで現状を聞かせください。