C3住宅改修・リノベーション

148. 省エネ改修(断熱材追加・窓交換・設備更新)の組み合わせ事例

9月も下旬に差しかかると、加須市のあちこちで朝晩の風が少し柔らかくなってきます。日中はまだ残暑の気配が残りつつも、朝に縁側へ出ると「ああ、だいぶ涼しくなったな」と感じる季節。そんな秋の入り口のタイミングで、ご家族から「冬を迎える前に、父の家を何とかしたい」というご相談をよくいただきます。

今回お伝えするのは、省エネ改修(断熱材追加・窓交換・設備更新)の組み合わせ事例です。ただ、この記事はただの工事紹介ではありません。改修の裏側にあるのは、「夫をできれば自宅で最後まで看取ってあげたい」という奥様の深い願いと、「でも、自分ももう限界に近い」という葛藤でした。その両方に寄り添いながら、住まいの改修とデイサービスの利用をどう組み合わせて在宅看取りを現実的にしていったか、実際の流れに沿ってお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 断熱材追加・窓交換・設備更新の組み合わせ事例の具体的な内容と効果
  2. 老老介護の奥様が「呼吸できる時間」を確保しながら在宅介護を続ける方法
  3. 介護保険の住宅改修費(20万円枠)と省エネ改修補助金の賢い使い方
  4. デイサービスと住宅改修をワンストップで相談できる加須市の選択肢

こんな方におすすめ

  • ✅ 「夫(妻)をできれば自宅で看取りたい」と思いながらも限界を感じている方
  • ✅ 自宅の断熱・窓・設備が古く、冬場の寒さが介護の負担になっている方
  • ✅ 省エネ改修とバリアフリー工事を一緒に検討したい加須市・久喜市・羽生市在住の方
  • ✅ 介護保険の住宅改修費や補助金の使い方がよくわからない方
  • ✅ デイサービスと住宅改修を別々の窓口に相談するのが大変だと感じている方
148. 省エネ改修(断熱材追加・窓交換・設備更新)の組み合わせ事例 | 株式会社ホープシード

「寒い家」が介護の現場を追い詰める ― あるご夫婦のケース

加須市内にお住まいの80代のご夫婦からご相談をいただいたのは、前年の秋のことでした。ご主人は要介護2で、脳梗塞後の後遺症により左半身に麻痺が残っています。奥様は76歳。毎日の入浴介助、夜中のトイレ介助、食事の準備——それらをほぼ一人で担っていらっしゃいました。

「デイサービスも断られているわけじゃないんですが、主人が『家にいたい』の一点張りで。でも私、もう正直しんどくて……」

そう話してくださった奥様の言葉は、今もはっきり覚えています。「家で逝かせてあげたい」というお気持ちと、「でも自分が先に倒れそう」という恐怖。この二つを同時に抱えている方が、加須市内にどれほどいらっしゃるか——私たちホープシードのスタッフは、この問いをいつも念頭に置いています。

まず現地を確認しに伺うと、築約45年の木造戸建て。壁の断熱材はほぼ機能しておらず、単板ガラスのアルミサッシが各部屋に残っていました。冬になると廊下とトイレが特に冷え込み、夜中のトイレ介助のたびに奥様もご主人も体に堪えるとのことでした。ヒートショックのリスクが高い状態です。さらに浴室の段差が15センチ以上あり、滑り止めもなく、入浴介助のたびに奥様は腰への負担を感じていました。

「工事」と「デイサービス」を一緒に設計する ― ホープシードが提案したこと

私たちがご提案したのは、「住まいの省エネ改修」と「デイサービスの定期利用」を切り離して考えるのではなく、セットで設計するということでした。

在宅看取りを現実的に続けるためには、二つの課題を同時に解決する必要があります。ひとつは「夫が自宅で安全・快適に過ごせる環境をつくること」、もうひとつは「妻が週に数回、自分を回復させる時間を確保できること」です。

省エネ改修 STEP 1

窓の断熱改修(内窓追加)

最初に手をつけたのは窓です。既存のアルミ単板サッシの内側に樹脂製の内窓(Low-Eガラス)を後付けする工事を、リビング・寝室・トイレ・廊下の計7箇所に施工しました。工期は2日間。既存窓を壊さずに施工できるため、ご主人が在宅のまま工事を進めることができました。内窓を入れることで結露が激減し、冬の室温が施工前より3〜4℃高く保たれるようになりました。

⚠️ 断熱改修は「窓だけ」「壁だけ」と部分的に行うと効果が出にくい場合があります。熱の逃げ道を複合的に塞ぐことが重要です。

省エネ改修 STEP 2

浴室・洗面脱衣室の断熱+バリアフリー同時施工

浴室については、断熱材の入っていない壁・天井へのウレタン吹き付け断熱を施しながら、同時にバリアフリー改修も実施しました。具体的には、浴室入口の段差解消(15cm→フラット化)、浴槽横と壁面への手すり設置、床の滑り止め加工、脱衣室への温熱パネル取り付けです。介護保険の住宅改修費(20万円枠)を段差解消・手すり設置に充当し、断熱工事部分は省エネ改修の補助金(省エネ基準適合リノベーションで使える補助金【2026年度版】)と組み合わせて費用負担を抑えました。

⚠️ 介護保険の住宅改修費と省エネ補助金は申請窓口が異なります。同時申請の段取りを事前に整理しておかないと、どちらかが後手に回って工事が遅れることがあります。私たちは両方の申請フローを一括で確認・調整しています。

省エネ改修 STEP 3

給湯設備の更新(エコキュート導入)

既存の石油給湯器は老朽化が進んでおり、冬場の湯切れが頻発していました。介助中に「お湯が出なくなった」という事態は、安全面でも精神的にも大きな負担です。エコキュートへの更新により、深夜電力を使った省エネ運用が可能になり、月々の光熱費も抑えられるようになりました。

⚠️ 給湯設備は単体で見ると「リフォーム費用が高い」と感じやすいですが、省エネ補助金や介護環境整備との兼ね合いで優先順位を検討することが大切です。

✓ ここまでのポイント

  • 省エネ改修(窓・断熱・設備)は「バリアフリー工事」と同時に設計することで費用対効果が高まる
  • 介護保険住宅改修費(20万円枠)と省エネ補助金は目的が異なるため、組み合わせて活用できる
  • 在宅看取りを支えるには、「住まいの安全・快適化」と「介護者の負担軽減」を同時に進める必要がある

「介護保険の20万円枠と省エネ補助金、どちらをどの工事に使えばいいのか」——この記事を読んでもなお、自分の家の場合に当てはめると判断が難しいと感じている方も多いはずです。お問い合わせフォームでは、住まいの状況と介護度をざっくり伝えていただくだけで、改修の優先順位や補助金の組み合わせについて個別にお答えしています。

自宅の省エネ改修・バリアフリーについて個別に相談する

「呼吸できる時間」を週3回 ― デイサービス利用との組み合わせ

住まいの改修と並行して、私たちが強くおすすめしたのがデイサービスの定期利用です。私たちホープシードは、介護事業(リハスタジオ花咲・リハスタジオプラス)と建設事業を一体で運営しているため、こうした提案がスムーズにできます。

ご主人の介護度と身体状況を踏まえ、今回は「リハスタジオプラス」(1日型デイサービス・要介護5まで対応)を週3回ご利用いただくことにしました。プラスでは天然ミネラル岩塩入りの入浴サービスや手作り昼食、ICカード管理の個別マシン訓練など、ご自宅では難しいケアが受けられます。「施設に預ける」というよりも、「ご主人が心地よく過ごせる場所にお出かけする」というイメージで、奥様にもご納得いただけました。

そして奥様にとってその週3日は、「ようやく自分のための時間」になりました。通院、睡眠、友人とのお茶——当たり前のことが、老老介護の中では贅沢になっていたのです。

「機能訓練で元気になりました!運動による大切さを知れた」

リハスタジオ花咲 ご利用者様

この声は花咲のご利用者様からいただいたものですが、デイサービスの機能訓練が「外に出るきっかけ」「体を動かす喜び」として、ご利用者様本人の活力につながっていることを改めて感じます。ご主人もプラスに通い始めて2ヶ月ほど経つと、「今日はどんな運動をしてきたか」を奥様に話すようになったとのこと。それが夫婦の会話になり、「この人がまだ家で生きている」という実感になっていくのだと、私は思っています。

「介護の現場を日々見ているからこそ、どこに手すりを付けるか、どの段差が一番危ないか、図面を見るよりも体で分かります。工事の提案と介護の提案が同じ人間から出てくることで、ご家族の混乱が一つ減ると信じています。」

伊澤 幸子(株式会社ホープシード 代表取締役)

省エネ改修がもたらした「想定外」の変化

工事完了から冬を越したご夫婦から、春に連絡をいただきました。「冬のトイレが怖くなくなった」「主人が夜中に起きる回数が減った」「私も少し眠れるようになった」という言葉でした。

断熱改修には、こうした「数字に表れにくい変化」があります。室温が安定することで睡眠の質が上がり、介護者の疲弊が和らぐ。ヒートショックのリスクが下がることで、夜間の見守りの緊張が少し解ける。省エネ効果(光熱費の削減)ももちろん大切ですが、介護のある暮らしでは「安心して眠れる夜」が最大の省エネかもしれません。

加須の親の家のリフォーム ― 子世代が知らない「介護視点」の改修でも触れていますが、リフォームを「工事」として切り取るのではなく、「その家で誰がどう暮らすか」から逆算して設計することが、介護現場を知る私たちの強みです。

また、今回のような複合改修(省エネ+バリアフリー)は、古い農家住宅でも段差をなくす改修アイデアのように、築年数の経った戸建てにも十分対応できます。「うちは古すぎて無理では」と思われている方ほど、一度ご相談いただけると、思いのほか選択肢があることに気づいていただけます。

まとめ ― 「在宅で最後まで」は、設計次第で現実になる

省エネ改修(断熱材追加・窓交換・設備更新)は、光熱費を下げるためだけのものではありません。介護のある暮らしでは、「夜中のトイレが怖くない」「浴室が滑らない」「冬の脱衣室が冷えない」といった安心が、在宅生活の継続を左右します。

そして住まいの改修と並行して、介護者である奥様が週に数回「息ができる時間」を持つこと——この二つが揃って初めて、「夫を自宅で最後まで看取る」という願いが現実の選択肢になります。

ホープシードは、介護事業・建設事業・不動産事業を一体で運営しているため、「デイサービスのこと」も「家の改修のこと」も、同じ窓口でご相談いただけます。「どこに電話すればいいか分からない」という状況を、少しでも減らしたいと思っています。

まずはお電話でのご相談から、どうぞ遠慮なく。
📞 0480-53-7288(受付:月〜土 8:30〜18:00 / 祝日 9:00〜18:00)

「夫を自宅で看取りたいけど、自分がもう限界」——その言葉を飲み込んだまま、冬を迎えないでほしいと思っています。デイサービスの利用相談と住まいの改修相談を、一度の連絡でまとめて受け付けています。どちらか一方だけでも、両方まとめてでも構いません。

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