「退院日が来週に決まったのに、デイサービスの手配が何も進んでいない」「病院のソーシャルワーカーさんから連絡が来たけれど、カンファレンスって何をする場なの?」「やっと退院できると思ったら、今度は父が『施設には行かない』と言い出して……」
退院が近づいてきたとき、こうした「想定外の詰まり」が一気に押し寄せてくる場面があります。手続きの流れが見えないまま退院日を迎え、在宅復帰が空回りしてしまう。特に、ご本人が「デイサービスなんて年寄り扱いだ」と拒否されているケースでは、家族だけで抱えきれない重さがあります。
この記事では、退院前カンファレンスからデイサービス受け入れまでの流れを、家族の目線でステップごとに整理します。そして、拒否反応をどう乗り越えるか——その具体的な進め方まで、正直にお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 退院前カンファレンスで「家族が準備しておくべきこと」
- 退院後にデイサービス利用を始めるまでの実際の手順
- 「施設には行かない」と拒否するご本人への働きかけ方
- 加須市のリハスタジオプラス・花咲が退院受け入れで心がけていること
こんな方におすすめ
- ✅ 親の退院日が決まり、在宅生活の準備を急いでいる方
- ✅ 退院前カンファレンスに初めて参加する予定のご家族
- ✅ 親がデイサービスを強く拒否していて、どう説得すればいいか迷っている方
- ✅ ケアマネジャーや病院スタッフとのやり取りに不慣れな50〜60代の子世代の方
- ✅ 加須市内・近隣で退院後の介護サービスを探している方

退院前カンファレンスとは何か——家族が知っておくべき「場の目的」
退院前カンファレンスとは、患者さんが自宅に戻る前に、病院・ケアマネジャー・訪問看護師・デイサービス事業者など関係者が一堂に集まり、退院後の生活計画をすり合わせる場です。医療・介護の情報を共有し、「退院直後に誰が何をするか」の役割分担を確認します。
ご家族にとってこの場は、ただ「聞く場」ではありません。自宅の間取り、日常の動線、ご本人の性格や好み——これらを最も知っているのは家族です。21年にわたって介護と建設の現場に関わってきた代表の伊澤も、「カンファレンスに同席した家族の言葉ひとつで、退院後の生活設計が大きく変わることがある」と話します。
「退院前カンファレンスは、医療側と介護側が言葉を揃える場です。でも正直、一番大切な情報を持っているのはご家族様。玄関の段差の高さ、お父様がどんな時間が好きか——そういう話を、ぜひその場で出してほしいと思っています」
伊澤 幸子(株式会社ホープシード 代表取締役)
カンファレンスに参加するデイサービス事業者は、ここで初めてご本人の病状・身体状況を把握します。つまり、この段階でデイサービスが決まっていなければ、退院後すぐにサービスを始めることは難しくなります。早めにケアマネジャーへ「退院に合わせてデイサービスも動かしたい」と伝えておくことが、最初の一歩です。
また、退院前カンファレンスへの参加や連携体制の重要性については、加須で退院前カンファレンスに参加するデイの連携体制でも詳しく解説しています。この記事では、カンファレンスの後——特に「本人がデイサービスを嫌がる」局面に焦点を当てて、ステップを追っていきます。
退院からデイサービス開始まで——5つのステップ
退院後のデイサービス開始 STEP 1
ケアマネジャーへの連絡・ケアプランの見直し
入院前にケアマネジャーがついている場合は、入院直後か退院が見えてきた時点で「退院後もデイサービスを継続・新規利用したい」と伝えましょう。ケアマネジャーは退院前カンファレンスへの参加調整や、ケアプランの見直しを担います。入院前にケアマネジャーがいない場合は、病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)か、加須市の介護サービス相談窓口に問い合わせると、地域包括支援センターへつないでもらえます。
⚠️ 退院が決まってから動くと、ケアプラン作成に1〜2週間かかることがあります。「退院日の2〜3週間前」に動き始めるのが理想です。
退院後のデイサービス開始 STEP 2
退院前カンファレンスへの参加
病院側(主治医・看護師・MSW)、ケアマネジャー、デイサービス事業者が集まる場に家族も同席します。ここで確認すべき主な項目は「医療的な注意事項(服薬・傷の管理等)」「移動時の介助方法」「入浴・食事の可否」「自宅環境で改善が必要な点」です。デイサービス事業者はこの場でご本人の状態を把握し、受け入れ準備を始めます。
⚠️ 「デイサービスはまだ決めていない」という状態でカンファレンスを迎えると、事業者側の準備が間に合わず、退院直後のサービス開始が遅れます。カンファレンスには候補事業者を決めた状態で臨みましょう。
退院後のデイサービス開始 STEP 3
デイサービスの見学・体験利用
退院前に余裕があれば、デイサービスの見学を済ませておくのが理想です。難しければ退院後1〜2週間以内に体験利用から始める形でも受け入れています。体験利用は、ご本人の「どんな場所か分からない」という不安を和らげる大切な機会です。リハスタジオ花咲・プラスでは、体験利用の受け入れを随時行っています。
⚠️ 家族だけが「ここにしよう」と決めても、ご本人が納得していなければ長続きしません。体験利用を「まず一回だけ行ってみよう」と軽く誘う言い方が、拒否を和らげることが多いです。
退院後のデイサービス開始 STEP 4
自宅環境の整備(バリアフリー工事の確認)
デイサービス利用と並行して、自宅の安全確認も急ぎましょう。退院直後に転倒事故が起きやすいのは、入院中に筋力が落ちているためです。玄関・廊下・浴室・トイレの手すりや段差解消は、介護保険の住宅改修費(1人20万円枠、自己負担1〜3割)が使えます。申請はケアマネジャーを通じて行います。ホープシードは介護事業と建設事業を両方持っているため、デイサービスの送迎で実際の動線を知るスタッフが工事の提案に携わることができます。
⚠️ 工事の着工前に申請が必要です。退院日が決まったらすぐに工事業者とケアマネジャーに同時に連絡を入れ、申請と工事のスケジュールを先に確認してください。
退院後のデイサービス開始 STEP 5
定期利用の開始・状態に合わせた頻度調整
体験利用を経てご本人が納得できれば、週1〜2回から定期利用をスタートします。身体の状態や介護度に合わせて、半日型(花咲:要支援1〜要介護3)と1日型(プラス:要支援1〜要介護5)を使い分けることができます。退院直後は無理のない頻度から始め、慣れてきたら少しずつ増やしていくのが自然な流れです。
⚠️ 退院後しばらくは体調が安定しないことがあります。デイサービス側と家族が「先週と様子が違う」という情報を共有し合える関係を最初から作っておくことが大切です。
✓ ここまでのポイント
- 退院前カンファレンスは「家族が最も知っている情報を届ける場」。退院2〜3週間前から動き始めるのが理想。
- STEP1〜5を同時並行で進めることが多い。ケアマネジャーを早めに巻き込むことで、全体の調整がスムーズになる。
- 自宅のバリアフリー工事は「退院後でも間に合う」が、申請は着工前に必要。スケジュールを先に確認すること。
「STEP3の体験利用まで進みたいけれど、そもそも本人が話を聞いてくれない」という状況で、次の手が見えなくなっていませんか。チャレンジクラスの内容や、花咲・プラスの受け入れ状況など、電話では伝えきれない細かい状況もお問い合わせフォームからご相談いただけます。お名前と現在の状況を書いていただくだけで大丈夫です。
「施設には行かない」——本人の拒否にどう向き合うか
退院後の生活設計で最も難しい壁のひとつが、ご本人の「デイサービス拒否」です。
「老人扱いされるようで嫌だ」「知らない人たちの中に入りたくない」「行っても何の意味があるのか」——これらは弱さではなく、これまで自分の力で生きてきた人が持つ、自然な誇りと不安の表れです。
家族が「体のためだから」と正論で説得しようとするほど、ご本人の気持ちは頑なになっていくことがあります。ここで有効なのは、「目的」を変えることです。
リハスタジオ花咲・プラスでは、機能訓練やリハビリと並んで、「チャレンジクラス」という月2回の外出レクリエーションを行っています。大宮盆栽美術館、秩父34観音巡り、いちご狩り、菖蒲グリーンセンター、深大寺——「体を動かす場所に行く」ではなく、「行ってみたい場所に、安心して行ける機会」として設計されています。
「利用者様が『次はどこへ行くの?』と楽しみにしてくださる顔が、私たちのいちばんの励みです。体を動かす喜び、お話ができる喜び——そういう喜びがあふれる姿を見ると、この仕事をしていてよかったと思います」
渡邊 隆浩(リハスタジオプラス 施設長)
「デイサービスに行く」という言い方を変えて、「来月、秩父まで紅葉を見に行くらしいよ。ちょっと体験だけ行ってみる?」という誘い方から始めてみてください。半日型のリハスタジオ花咲なら、午後には自宅に戻れます。「丸一日拘束される」という負担感が少なく、初めの一歩を踏み出しやすいと、多くのご家族からご報告をいただいています。
「来てよかった」と感じてもらえる、最初の1日のつくり方
拒否されていたご本人が体験利用に来てくださったとき、最初の1日をどう過ごしてもらうかが、その後の継続を左右します。
リハスタジオプラスでは、岩塩入りの浴槽での入浴サービスを提供しています。天然ミネラル成分が溶け込んだお湯は、自宅のお風呂とはひと味違う温もりがあります。
「岩塩入りのお風呂で温泉に入っているような感覚に。この施設でのお風呂が一番の楽しみ」
リハスタジオプラス ご利用者様
「特別な何か」を体験してもらうことが、「また来てもいいかな」という気持ちの芽生えにつながります。ご本人が何を楽しいと感じるか——お風呂が好きなのか、体を動かすことが好きなのか、おしゃべりが好きなのか。見学・体験の前にスタッフにその情報を伝えておくと、最初の1日の迎え方が変わります。
また、認知症傾向のある方がデイサービスの利用後に内容を覚えていないケースについては、認知症の親が「デイサービスに行ったことを忘れる」のは問題?という記事でも整理しています。「行ったことを覚えていなくても、その場が楽しければいい」という考え方は、拒否対応にも通じる視点です。
まとめ——退院後の一歩を、一緒に整えましょう
退院前カンファレンスからデイサービス開始までの流れを、5つのステップで整理しました。
手順を知っておくことで、「何から動けばいいか分からない」という焦りは、少し和らぐと思います。でも実際は、ステップどおりに進まないことも多い。「本人が拒否している」「ケアマネジャーとの連絡が取れない」「工事が退院に間に合わない」——現場では、そういう詰まり方をします。
ホープシードは、加須市で介護事業(リハスタジオ花咲・プラス)と建設・リフォーム事業を一体で運営しています。デイサービスの受け入れ相談から、退院後の住宅改修まで、別々の窓口に連絡しなくても、まず一本のお電話でご状況をお聞きします。
「いつまでもご自宅で、家族と一緒に暮らし続けてほしい」——そのために、一緒に考えさせてください。
まずはお電話でご相談ください: 0480-53-7288(受付時間:月〜土 8:30〜18:00 / 祝日 9:00〜18:00)
退院日が近いのに「どの窓口に何を聞けばいいか」が整理できないまま時間だけが過ぎていく——そのループを断ち切るための最初の一歩を、お問い合わせフォームから踏み出してください。デイサービスの受け入れ可否・住宅改修の相談・ケアマネとの連携方法、まとめてお聞きします。