「夫が脱衣室で足を滑らせそうになって、もう怖くて……」
そんな言葉を抱えたまま、今日も一人でお風呂の介助をされているご家族がいます。脳梗塞の後遺症で歩行が不安定になったご主人を、体格差のある奥様が支えながら浴室に連れていく。段差をまたぐたびにヒヤリとして、介助するほうも毎回「今日こそ大丈夫か」と息をのむ。
こうした状況が続くと、どうなるか。入浴の頻度が自然と下がります。「今日は疲れているから、拭くだけでいいか」が続くと、皮膚の清潔が保てなくなるだけでなく、ご本人の気力も少しずつ落ちていく。お風呂は、体を洗う場所であると同時に、生活の張りを保つための大切な時間でもあるからです。
この記事では、そうした「入浴介助の限界」を感じているご家庭に向けて、自宅浴室のバリアフリー工事とデイサービスの利用を組み合わせた具体的な予算計画をお伝えします。介護保険の住宅改修費やローンの活用方法も含め、「どこから手をつければいいか」が整理できる内容を心がけました。
📋 この記事でわかること
- 入浴介助の限界が生む「転倒リスクの連鎖」と、その具体的な原因
- 介護保険住宅改修費20万円枠の正しい使い方と、自己負担の目安
- 1日型デイサービスとの「二段構え」で入浴を安定させる方法
- 工事費が20万円を超えた場合のローン・補助金の組み合わせ方
こんな方におすすめ
- ✅ 高齢の配偶者の入浴介助を一人で担っていて、体力・精神力の限界を感じている方
- ✅ 自宅浴室の段差や滑りやすさが気になっているが、工事費がいくらかかるか分からない方
- ✅ 介護保険の住宅改修費20万円枠を使いたいが、手続きの流れが分からない方
- ✅ デイサービスとリフォームを同時に進めたいが、どう段取りすればいいか迷っている方
- ✅ 加須市内で介護リフォームに対応した工務店を探している方

「ヒヤリ」が毎日続く浴室——問題の本当の原因
脳梗塞の後遺症で歩行が不安定になると、浴室はご自宅の中で最も危険な場所のひとつになります。理由は構造そのものにあります。
一般的な在来工法の浴室(タイル張り)には、脱衣室との間に5〜15cm程度の段差があります。乾いている状態でも足を引っかけやすいこの段差が、濡れた状態・湯あたり気味の状態では転倒の直接原因になります。加えて、タイル床は水を含むと非常に滑りやすく、手すりがない状態では体を支えるものが何もありません。
奥様が介助をしていても、ご主人の体重を片側から支えながら段差をまたがせるのは、腰への負担が大きく、長期間続けると介助するほうが先に体を痛めてしまうケースも少なくありません。老老介護の現場では「介護者が先に倒れた」という話が珍しくないのです。
もう一つの問題は、こうした状況が続くと入浴頻度が自然と減っていくことです。週に3〜4回あったお風呂が週1回になり、やがて「清拭(せいしき)だけ」になっていく。清潔が保てなくなると皮膚トラブルが起きやすくなるだけでなく、入浴という「日常の楽しみ」がなくなることで、ご本人の気力や生活リズムも崩れやすくなります。
「施設での入浴」と「自宅での入浴」——二段構えで安全を確保する
こうした状況に対して、私たちホープシードがご提案しているのは「デイサービスの入浴」と「自宅浴室のバリアフリー改修」を同時に進める二段構えです。
まず、週に3回以上、1日型デイサービス「リハスタジオプラス」を利用することで、施設での入浴を安定的に確保します。プラスでは、天然ミネラル岩塩入りの浴槽での入浴を提供しており、ご利用者様から「岩塩入りのお風呂で温泉に入っているような感覚」というお声をいただいています。ご自宅では体験できない温かい時間が、通所そのものの楽しみにもなっています。
デイで入浴を週3回確保できれば、ご自宅での入浴は週1〜2回に減らすことができます。その回数なら、改修した浴室で奥様が安全に介助できる環境を整えることが現実的になります。
「介護の現場で何年も動線を見てきたからこそ、工事の提案ができると思っています。どこに手すりをつければ動きが楽になるか、段差を何センチ削れば奥様の腰への負担が減るか——数字だけじゃなく、実際の動きをイメージしながら設計しています。」
伊澤 幸子(株式会社ホープシード 代表取締役)
ホープシードが他の工務店と大きく違う点は、介護事業と建設事業を両方手がけていることです。デイサービスの現場でご利用者様の身体状況や動作の癖を日々観察しているスタッフが、そのまま住宅改修の提案に関わる。だから「この方はここの段差が一番つらい」「引き戸にするだけで奥様の介助が格段に楽になる」という具体的なアドバイスができるのです。
✓ ここまでのポイント
- 在来工法の浴室は段差・タイル床の滑りが転倒リスクの主な原因。介助者の体も危険にさらされている
- デイサービスで入浴を週3回確保 + 自宅浴室の改修を同時並行で進める「二段構え」が有効
- 介護現場を持つ工務店だからこそ、利用者の動作を理解した上での改修提案ができる
介護保険の事前申請が必要なこと、20万円枠で何が対象になるかがわかったところで、「では自分の家の場合は具体的にいくらかかるのか」というところで手が止まる方が多いです。現地を見てみないと費用の見当がつかない部分も多いため、ホープシードではご自宅の浴室・脱衣室の状況を実際に確認した上で、保険適用分と実費分を仕分けした見積もりをお伝えしています。まずは状況をお聞かせいただくところから始められます。
介護保険住宅改修費20万円枠——何に使えて、いくら自己負担になるか
自宅のバリアフリー工事に使える介護保険の住宅改修費は、要介護・要支援の認定を受けた方が対象で、上限20万円(工事費)の費用に対して自己負担1〜3割が基本です。要介護1〜2の方であれば自己負担は2割(4万円)、要介護3以上なら3割(6万円)が目安ですが、所得区分によって異なります。
この20万円枠で対応できる主な工事は以下のとおりです。
住宅改修 STEP 1
ケアマネージャーへの相談・事前申請
工事を始める前に、担当ケアマネが「住宅改修が必要な理由書」を作成し、市区町村(加須市の場合は市役所)へ事前申請を行います。この申請が承認される前に工事を始めると、保険給付の対象外になるため注意が必要です。ホープシードでは、ケアマネとの書類連携を含めてサポートしています。
⚠️ 申請前に工事を発注・着手してしまうと、補助が一切受けられなくなります。「急いでいるから先にやってしまおう」は絶対に避けてください。
住宅改修 STEP 2
工事内容の確定と見積もり
対象工事は「手すりの取り付け」「段差の解消」「滑り防止の床材変更」「引き戸等への扉の取り替え」「洋式便器等への取り替え」の5種類です。浴室の場合、手すり設置・段差解消・床の防滑加工が主な対象になります。20万円枠を浴室だけで使い切る必要はなく、トイレや廊下と組み合わせて使うことも可能です。
⚠️ 浴室の丸ごとユニットバス交換は住宅改修費の対象外です。補助の範囲と実費負担の範囲を事前に明確にしておくことが重要です。
住宅改修 STEP 3
工事・完了報告・給付申請
工事完了後、施工業者が発行する工事費の領収書・施工前後の写真を揃えて市役所へ完了報告を提出します。審査が通れば、支払った工事費のうち7〜9割が還付されます。
⚠️ 写真の撮り忘れや書類の不備で給付が遅れるケースがあります。施工業者と書類準備の役割分担を事前に確認しておきましょう。
住宅改修費の手続きや加須市での補助金と自己負担額の詳細については、別記事でより詳しく解説しています。あわせてご確認ください。
20万円を超えたときの予算計画——ローンと補助金の組み合わせ
実際には、浴室のバリアフリー改修を本格的に行うと、20万円枠だけでは収まらないケースがほとんどです。たとえば段差解消・手すり設置・床の防滑加工まではカバーできても、脱衣室とのドアを引き戸に変えたり、既存タイルを防滑シートで全面カバーしたりすると、追加費用が発生します。
超過した分の費用をどう工面するか。よく使われる組み合わせをご紹介します。
🏠 住宅改修費20万円枠のみで対応(工事費が20万円以下の場合)
- 手すり1〜2本+段差解消材の設置など、小規模な改修には十分対応できる
- ただし浴室全体の安全を確保するには不十分な場合も多い
⭐ 住宅改修費 + リフォームローン + 埼玉県・市の補助金を組み合わせる場合
- 工事費の保険適用部分(上限20万円)は保険給付でカバー
- 超過分は低金利のリフォームローン(住宅金融支援機構のリフォーム融資など)を活用
- 埼玉県の高齢者向け住宅改修補助や加須市の独自助成制度も確認する価値あり
埼玉県の補助金・助成金で介護費用を抑える方法についても別途まとめていますので、予算計画を立てる前にぜひ目を通してみてください。
また、要介護認定前にバリアフリー工事を始めた場合の扱いについても確認しておくと、手続きのタイミングを間違えずに済みます。
「介護保険が使える工事の範囲と、実費でやったほうがいい工事の範囲——この仕分けを最初にきちんとやることが、無駄な出費を防ぐいちばんの近道です。」
伊澤 幸子(株式会社ホープシード 代表取締役)
「機能訓練で元気になりました!運動による大切さを知れた」
リハスタジオ花咲 ご利用者様
デイサービスでの機能訓練が生活全体の活力につながる——こうした変化は、住宅改修と組み合わせることでさらに発揮されます。自宅での動きが安全になれば、外出や入浴を楽しむ意欲も戻ってきます。
まとめ——まず「今の浴室の状態」を私たちに見せてください
入浴介助の不安は、放置するほど危険が積み重なります。「もう少し様子を見てから」と思っているうちに転倒事故が起きてしまうと、その後の在宅生活が一気に難しくなる可能性があります。
ホープシードでは、デイサービスの体験利用と、自宅浴室の現地確認を同時に進めることができます。介護事業と建設事業が同じ会社の中にあるからこそ、「デイで入浴を補いながら、自宅を安全に整える」という計画を一気通貫で組み立てられます。加須市内の地域密着型通所介護として、加須市にお住まいの方が対象です。
「まず話だけでも」という段階で構いません。電話でのご相談は 0480-53-7288(受付時間:月〜土 8:30〜18:00)からどうぞ。
「施設での入浴週3回」と「自宅浴室の改修」を同時に進めるという二段構えの具体的な段取りは、一人で考えていると行き詰まりやすい部分です。デイサービスの体験利用と現地の浴室確認を同じタイミングで進められるよう、ホープシードがまとめて動きます。今の入浴介助の状況をそのまま伝えてもらえれば、次にすべきことを整理してお伝えできます。