先日、加須市内にお住まいの70代の奥様から、こんなご相談をいただきました。
「夫が脳梗塞で退院してから、毎日のお風呂が本当に怖くて。転ばせてしまったら……と思いながら、もう半年以上ヒヤヒヤしながら介助しています。私自身も腰が悪くて、正直もう限界なんです」
声のトーンがとても疲れていて、思わずこちらも胸が痛くなりました。懸命に支えてきた奥様の言葉には、愛情とともに、誰にも言えずに抱えてきた重さがにじんでいました。
老老介護は、加須市でも決して珍しい話ではありません。加須市の高齢化率は31.5%(2025年時点)と全国平均を上回っており、3.3人に1人が65歳以上という状況のなかで、配偶者が配偶者を介護するご家庭が確実に増えています。この記事では、「妻が夫を介護する」という構図を中心に、自宅での安全な暮らしを守るためのリフォームの基本と、介護サービスとの組み合わせ方を、初めての方にも分かりやすくお伝えします。
📋 この記事でわかること
- 老老介護で起きやすい「転倒事故」の原因と、自宅でとれる具体的な対策
- 介護保険の住宅改修費(20万円枠)の基本的な使い方と申請の流れ
- リフォームとデイサービスを組み合わせた「二段構え」の在宅継続プラン
- 加須市で相談できる「介護×建設のワンストップ窓口」の存在
こんな方におすすめ
- ✅ 配偶者の入浴介助に体力的・精神的な限界を感じている方
- ✅ 自宅の段差やお風呂の滑りやすさが怖いと感じている方
- ✅ 介護保険の住宅改修費の使い方が分からない方
- ✅ 退院が近づいているのに自宅改修が間に合うか不安な方
- ✅ 「施設には入りたくない」という夫・親を自宅で支えたい方

老老介護で「入浴」が最初の限界点になる理由
介護の現場で感じることですが、配偶者が最初に「もう無理かもしれない」と感じる場面の多くが、入浴介助の場面です。
なぜかというと、入浴には「脱衣→浴室への移動→浴槽をまたぐ→洗身→浴槽から出る→着替え」という多くのステップがあり、そのすべてに滑る・転ぶ・支えきれないというリスクが潜んでいるからです。ご本人の体重を腰で受け止めながらの介助は、介護をするご家族にとっても相当な身体的負担です。
一般的な在来工法の浴室は、浴槽の縁が高く、床が濡れると非常に滑りやすい構造になっています。健康な方なら何でもない段差も、片麻痺や筋力低下がある方には大きな壁になります。ましてや、支える側の奥様ご自身が腰痛や膝の痛みを抱えていたら——。
「入浴を1週間に1回しかできていない」というご家庭もめずらしくありません。清潔が保てないことは、皮膚トラブルや感染リスクにもつながりますし、何より「さっぱりする」という日々の小さな幸せが失われてしまいます。
✓ ここまでのポイント
- 老老介護で最初に限界が来やすいのは「入浴介助」の場面。身体的負担が大きく、転倒リスクも高い
- 在来工法の浴室は段差・滑りやすさがあり、介護には不向きな構造が多い
- 入浴頻度の低下は、生活の質にも直結する問題
まず知っておきたい「介護保険の住宅改修費」の基本
「リフォームって高いんじゃないの?」と思われる方も多いのですが、介護が必要な状態になっている方には、介護保険の住宅改修費として最大20万円が支給される制度があります(自己負担は1〜3割)。要支援1以上の認定を受けていれば対象になりますので、まずはケアマネージャーに確認することをおすすめします。
対象となる工事の主な種類は以下のとおりです。
- 手すりの取り付け(廊下・浴室・トイレ・玄関など)
- 段差の解消(敷居の撤去、スロープ設置など)
- 床材の変更(滑り止め加工など)
- 扉の引き戸・折り戸化
- 洋式便器への交換
申請の流れを簡単に説明すると、次のようになります。
申請の流れ STEP 1
ケアマネージャーへの相談・意見書の取得
まず担当ケアマネージャーに「住宅改修をしたい」と伝えます。ケアマネが必要性を確認し、理由書(意見書)を作成します。この書類がないと保険申請が進みません。
⚠️ ケアマネなしに先に業者と契約してしまうと、後から申請できないケースがあります。必ずケアマネへの相談を先に行いましょう。
申請の流れ STEP 2
業者による現地確認・見積もり・設計図書の作成
業者が自宅に伺い、本人の動線や身体状況を確認したうえで、工事内容を決めます。見積書と工事図面を作成し、ケアマネと連携して申請書類一式を整えます。
⚠️ 介護現場を知らない業者が設計すると、「使いにくい手すりの位置」「車椅子が通れない幅」になることがあります。介護の知識がある業者への依頼が重要です。
申請の流れ STEP 3
市区町村への事前申請・着工・完成後の報告
工事前に加須市への事前申請が必要です。申請が受理されてから着工し、完成後に写真と領収書を添えて実績報告を行います。支給額が後から振り込まれる「償還払い」が基本です。
⚠️ 着工前の申請が必須です。「先に工事してしまった」という場合は保険が使えなくなる可能性があります。必ず順序を守ってください。
「介護リフォームは、図面だけ見ていても正解は出ないんです。実際にその方がどうやって立ち上がるか、奥様がどう支えているか——現場で動きを見て初めて、本当に役立つ手すりの位置が分かります。私たちはデイサービスも運営していますから、利用者さんの身体の使い方を日頃から知っている。それがリフォーム提案の精度に直結しています」
伊澤 雄馬(株式会社ホープシード 代表取締役)
「妻のための工夫」として優先したい3箇所のリフォーム
20万円の枠を最大限に活かすために、優先順位をつけることが大切です。老老介護で「妻が夫を支える」場面を念頭に置いたとき、私たちが特に重視しているのは次の3箇所です。
🏠 一般的なリフォーム業者の提案
- カタログから手すりを選び、「よくある位置」に設置
- 身体機能や介護する方の体格・動線への配慮が薄い
- 介護保険申請をご家族に任せ、書類サポートなし
⭐ ホープシードの場合
- 介護現場のスタッフと連携し、本人・介護者双方の動線を確認してから設計
- ケアマネとの連絡調整・申請書類の作成補助を一括代行
- 退院日に間に合うスピード施工にも対応(ケースによる)
① 浴室:「またぐ」をなくし、支える動作を楽に
浴槽の縁の高さを下げる(または浴槽台の設置)、浴室内・洗い場への手すり設置、床の滑り止め加工が基本セットです。奥様が腰を痛めずに済む「介助のしやすさ」を設計に反映することが大切です。
② トイレ:毎日何度も使う場所だからこそ
便座からの立ち上がりは、転倒が多い場面のひとつです。縦手すりと横手すりの組み合わせが基本で、洋式便器への交換も保険対象になります。ドアを引き戸に変えるだけで、介助のしやすさが格段に変わるケースも多いです。
③ 玄関:「外に出る」意欲を奪わないために
玄関の段差解消・スロープ設置・上がり框の手すりは、デイサービスへの送迎を毎日スムーズにするためにも欠かせません。「外に出る入り口」が安全であることは、ご本人の活動意欲にも関わります。
「岩塩入りのお風呂で温泉に入っているような感覚に。この施設でのお風呂が一番の楽しみです」
リハスタジオプラス ご利用者様
リフォームだけでは足りない ― デイサービスとの「二段構え」が鍵
住宅改修でご自宅を安全にすることは、在宅生活継続の大切な柱です。でも、もうひとつ大切なことがあります。それは、「奥様が休める時間を作る」ことです。
どれだけ手すりをつけても、奥様の体力と気力には限界があります。毎日24時間のケアは、どんなに愛情深い方でも、いつか燃え尽きてしまいます。それは奥様の「弱さ」ではなく、人間として当然のことです。
私たちが運営するリハスタジオプラス(1日型デイサービス)では、要支援1〜要介護5まで幅広く受け入れており、入浴介助・手作り昼食・機能訓練をご提供しています。天然ミネラル岩塩入りの浴槽は、「自宅では味わえない温泉気分」とご利用者様に喜ばれています。
週3回デイサービスを利用することで、奥様には「自分の時間」が生まれます。ゆっくり休む、通院する、友人と話す——そのわずかな時間が、在宅介護を長く続けるための「燃料補給」になります。そして夫が施設で入浴・食事・リハビリを行うことで、自宅での介助負担も大幅に軽減されます。
「自宅のリフォームで安全を確保 + デイサービスで介助負担を分担」——この二段構えこそが、老老介護を救う現実的なプランです。
「クロスワードや麻雀など頭を使ったゲームが盛り沢山。一人暮らしの私にとっては憩いの場です」
リハスタジオプラス ご利用者様
まとめ ― 「妻のための工夫」は、夫を守ることにもなる
老老介護の限界は、突然やってきます。「もう少し頑張れば……」と思っている間に、転倒事故や介護者の入院という形で限界が顕在化するケースを、私たちはこれまで何度も見てきました。
奥様が安心して介護できる住環境を整えること、奥様が休める時間を確保すること——それは夫本人の安全と在宅生活の継続を守ることに、そのままつながります。
株式会社ホープシードは、埼玉県加須市を拠点に、デイサービス(リハスタジオ花咲・リハスタジオプラス)と建設業・不動産業を一体で運営しています。建設業許可(埼玉県知事 (般-29) 第71135号)を持つ工務店として、介護現場の動線を熟知したリフォーム提案が私たちの強みです。
「どこに相談すればいいか分からない」「時間がなくて動けない」——そんなときは、まず一本ご連絡ください。ケアマネージャーとの調整から介護保険申請の書類サポートまで、できる限りご家族の負担を減らす形でご支援します。加須市内の地域密着型事業者として、この街の「いつまでも自宅で暮らし続けたい」というご希望を、全力で支えてまいります。
お電話・メールでのご相談、いつでもお気軽にどうぞ。一緒に考えましょう。
📞 0480-53-7143(受付:月〜土 8:30〜18:00 / 祝日 9:00〜18:00)
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